デイサービスの仕事いいなー。大変なことってなんだろ?
デイサービスの仕事について興味はあるけど中々一歩が踏み出せないという方も多いと思います。
今回は
- デイサービスの仕事内容
- 必要な看護技術
- HSPにとって向いている点向いていない点
をご紹介しますね。
- デイサービスの仕事に興味がある
- 詳しい仕事内容を知りたい
- HSPの自分でも出来そうか知りたい
デイサービス以外で医療技術や急変が少ない働き方↓
デイサービスの需要
2040年には要介護者は約900万人にも上り、3人に1人は65歳以上の超高齢化になる日本。デイサービスの需要も今後も伸びていくことが考えられます。
デイサービスでは看護師の配置に関して、2015年の介護報酬改定で必ずしも施設専属の看護師でなくても良くなりました。
病院・診療所・訪問看護ステーションと連携をし必要な時間だけ連携先の看護師が施設で仕事をする形が可能になりました。
看護師はバイタルチェックや必要な医療処置が終われば、その後は連絡可能な状態を確保できれば必ずしも施設に留まらなくてもよいというもの。
そのため、施設専属での看護師の採用は少なくなっていると考えられます。経費削減のため、今後新設の施設でも「連携型」が多くなる可能性があります。
一方、病院・診療所・訪問看護ステーションで勤務した際にデイサービスに触れる機会は増えていきますね。
介護の需要は高まって入るけど、デイサービスの看護師の立場は微妙なところ…
デイケア・デイサービスの違い
デイサービスと似ているデイケア。こちらと比較しながらデイサービスの目的等を紹介します。
- デイケア
- 通所リハビリテーション
- 場所:病院・医療機関
- 目的:機能回復・維持
- 目的:日常生活の回復
- 目的:認知機能の改善
- デイサービス
- 通所介護
- 場所:デイサービス(施設)
- 目的:生活機能の維持・向上
- 目的:心身機能の維持
- 目的:家族の負担軽減
どちらも要介護認定のある方を対象にしていますが、デイサービスは利用者が日常生活を豊かに過ごすための施設になります。
そのため、近年ではカジノ型・リハビリ特化型・認知症対応型・お泊り型など様々な種類のデイサービス施設が出来てきています。施設だけど色々なコンセプトを持って営業できるのはデイサービスの面白い所ですね。
務める場所によって、仕事内容も少し変わりそうね(カジノ型はポーカー知っている必要が…とかね)
デイサービスの仕事内容
デイサービスの看護師の主な仕事は、利用者の健康管理・医療処置と介護・リハビリスタッフの補助がメイン。
- 健康管理
- バイタルチェック
- 内服管理
- 食事介助・入浴介助
- 医療的ケア
- インスリン注射
- 胃ろう注入・管理
- 尿カテの管理
- 褥瘡処置
- 塗り薬などの皮膚処置
- 急変時の対応
- 緊急時の判断
- ご家族への報告
- スタッフの補助
- リハビリ
- レクレーション
- 送迎
- 掃除
施設によっては機能訓練指導員を看護師が兼任することも、意外と忙しそうね
デイサービスに必要な看護技術
デイケア・デイサービスで働くために必要な看護技術としては、
- バイタル測定・観察の力
- BS・インスリンの手技
- 胃ろう管理と胃ろう管理手技
- 褥瘡処置・知識
などです。
医療処置より介護の補助が多くなりがち、「連携型」が増える未来もわかるかも
タイムスケジュール
勤務時間は月曜から金曜日の日勤(8:00~17:30)が多い。
デイサービス1日の仕事の流れ(例)
8:00 | 出勤・朝礼 |
9:00 | バイタルチェック 健康観察や入浴可能か判断 |
10:30 | 皮膚処置 入浴後に軟膏・湿布の塗布 褥瘡処置 胃ろう処置など |
12:00 | 食事介助 BS測定 インスリン 胃ろう注入など |
13:00 | 休憩 |
14:00 | 看護記録 |
15:00 | レクレーション・リハビリ レクレーションやリハビリ補助 |
16:00 | 利用者の見送り |
17:30 | 退勤 片づけなど終わらせる |
午前中はバイタルチェックから入浴介助、昼食の介助など忙しい。午後はレクレーションも看護師が担当する事が多い。
昼過ぎまで結構バタバタしそう。
繊細さん目線でデイサービスの仕事を考える
意外とバタバタしていますが、デイサービスの仕事はHSP気質の看護師に向いているのでしょうか?
HSPの特徴(参考文献:敏感すぎて生きづらい人の明日からラクになれる本)から考えてみましょう。
- 刺激に敏感すぎる
- 心の境界線がもろい
- 疲れやすい
- 人の影響を受けやすい
- 自責・自己否定が強い
- 予感や直観力が強い
上記を参考に向いている点・向いていない点を考えます
HSP看護師に向いている点
・仕事内容が決まっている
・関わるスタッフの数が少ない
・急変が少ない
・ワーフライフバランスが良い
仕事内容が決まっている
病院ではバイタル測定しながら、点滴・検査・手術など様々な仕事を並行して行う事になります。
デイサービスの場合、決まった時間に決まった内容の仕事をするため落ち着いて関わることが出来ます。
刺激に敏感で予定変更に弱いHSPにとっては急な変更がなく決まった内容の仕事に集中できるため安心して仕事が出来ます。
関わるスタッフの数が少ない
- 利用定員が10名を超える場合
- 管理者1名以上
- 生活指導員1名以上
- 看護職1名以上
- 介護職1名以上
- 機能訓練指導員1名以上
- 利用者が10名以下
- 管理者1名
- 生活指導員1名以上
- 看護職または介護職1名以上
- 機能訓練指導員1名以上
管理者や機能訓練指導員は兼任ができるため、少ないスタッフで営業している所も多くあります。忙しい反面、関わるスタッフが少ない事は人の影響を受けやすく刺激に弱いHSPにとっては刺激にさらされる回数は少ないと言えます。
人間疲れしやすいので関わる人は少ない方がいいです
急変が少ない
デイサービスに来られた時点でバイタル測定を行い健康観察をしています。その段階で調子が悪ければ帰宅となるためデイサービス中に容体が悪化するなどはありません。
急変が少なく人の生死にかかわることがないため心的ストレスも少なく安心して働ける職場と言えます。
ワーフライフバランスが良い
平日の日勤勤務でほぼ残業もありません。そのため、ワークライフバランスが取りやすいでしょう。
また、夕方になれば利用者も帰られるので病院の様に申し送りも必要ないです。
刺激に敏感で自責が強い真面目なHSPは、申し送り忘れや仕事のやり残しがあると帰宅後も苦しむ事が多いです。
次の日にかかる仕事が無くその日で終わらせることが出来るため、HSPには向いている職場といえます。
HSP看護師に向いていない点
・職種の違いから不仲になりやすい
・緊急時の判断を迫られるストレス
・レクレーションがきつい
職種の違いから不仲になりやすい
デイサービスは要介護認定を受けていても日常生活を豊かにするために通う施設です。そのため、介護がメインの職場になります。
介護福祉士と看護師での考え方の違いから人間関係が悪くなることも。狭い施設で他職種が一緒に仕事をすることは良い点もありますが、悪い方に転がると厄介です。人の影響を受けやすいHSPはたとえ不仲の当事者にならなくても無駄に疲れてしまいます。
また、看護師の仕事以上に他職種の仕事を兼任する事も多く業務の線引きも曖昧になりがち。頼まれたら断れないHSPは色々な業務を抱えがちになる可能性も。
逆に「ここまでが看護師の仕事だから」と線引きを引きすぎても「あの看護師働かない」となってしまいトラブルになるでしょう。お互いに納得できない業務分担によって人間関係が悪くなりやすい職場です。
確かに上の介護福祉士さんと上の看護師は仲悪くなりがちな気がする…
緊急時の判断を迫られるストレス
デイサービスは医師が常駐していないため、緊急時の判断を看護師が行います。
そのため緊急時の対応や救急車要請、などは看護師が行います。その判断を行うストレスは常にあります。
でも、他職種の頼れる先輩もいるから大丈夫でしょう。
レクレーションがきつい
看護師で働いているとレクレーションをすることはあまりありません。そのため、レクレーションに慣れている看護師はほとんどいません。
デイサービスでは看護師もレクレーションをする施設が多いようです。
看護師がデイサービスを辞めたい理由の1つに「レクレーション」がよく上がっています。人の影響を受けやすくいつも人の目が気になるHSPにとっては、人前で行うレクレーションは苦痛になる可能性も。
慣れてしまえば良いですが、慣れるまでは大変な仕事です。
利用者さん・他スタッフの目がある中、にこにこ楽しくしたいけど…絶対緊張する。
デイサービスは落ち着いて働ける場所で繊細看護師に向いている仕事だが、やっぱり人間関係が肝
デイサービスは落ち着いて、決まった仕事を同じ利用者さんと同じスタッフとできるので環境変化に弱いHSPには向いていると言えます。
どこの職場でもいえる事ですが、後は人間関係次第です。特に介護職と看護職で不仲の場合も多いので注意が必要です。
就職活動では職場訪問をして、スタッフの雰囲気や利用者数、業務体制などを詳しく確認するようにしましょう。
レクレーションや機能訓練指導員等の兼任もあるのかチェックしておきたい点ですね